その背中を追いかけて

2月4日の視聴

・『ETV特集「没後25年 遠藤周作 封印された原稿」』
→2021年10月9日の本放送。なので現在は没後26年にあたる。
→【1.未発表小説の謎】秘書に清書させて、あとは発表するだけの小説。なぜ発表されなかった?
→そうか…『影に対して』(この未発表作品のタイトル。鉛筆書きを消された、元のタイトルは『燭影』)は、自分の家族(両親と自分)をモデルにしてるのか。しかも内容がリアルで重たい。発表を躊躇った、のか…?
→主人公の父や母の言い争い。それを聞かぬように耳をふさいで布団に潜る主人公。自分にも覚えがあって、ブルブルする。
遠藤周作、10歳で両親離婚してんねや。
→未発表原稿、そりゃ息子(遠藤龍之介、フジテレビ代表取締役副社長)は驚くっちゅうねん。
→『影に対して』、父と義母のくだりがあるな…ということは、父親が遠藤周作の親権を持った、ということか?てっきり母親についていったとばかり思いこんでいた。そうだよな、当時(がいつか知らんけど)ある程度の裕福さが無いと、小説で食ってこうと“考える”余裕なんてないわな。
→作品を書き上げた当時は、遠藤周作の父上がご存命だった、ということなのかな?それなら確かに世に出せんかも。
→この小説を読んだ、ノートルダム清心女子大学の学生さん(岡崎さん?)に取材。本棚写されるの、人のモノなのになんか恥ずかしい。なぜだ?
→【2.ゆるすべき人】学芸員の川﨑友理子さんが、書かれた時期を探る。遠藤周作の原稿用紙(に、予め印刷された!)住所。それが“町田”であることから、1963年以降であると突き止める!なにこの展開?!
→1963年以降の、彼の日記と照合する、山根道公教授(ノートルダム清心女子大学。ん?)。1966年のメモにそれらしい記述が。当時、遠藤周作、43歳!『沈黙』の刊行年。…やはり、父親も存命か?

→「影に対して」が照らす、“父へのわだかまり”と“弱さへの共感”。遠藤作品、一作も読んだことないけど、こんな「よくあるテーマ」を簡単な文章で綴るタイプなんや。
→【3.ふたつの道】とは?清書原稿104枚と、2枚だけ残された直筆草稿。直筆にのみ存在する、〈アスハルト〉と〈砂浜〉。アスハルト、て何?アスファルトのこと??
→川﨑さんの解釈「〈生活〉に生きた父親と、〈人生〉を生きた母親。それを〈アスハルト〉と〈砂浜〉に喩えたのでは?」
→特別なハナシでもなく。男が〈生活〉に生きるように仕向けたのは社会だとしても、共犯関係としてそれを享受してる女、がいるわけで。フェミニストが喜びそうな内容だが、なんだかんだ、生活に困らなかった人間の悩みなんだろうな。
→執筆当時が、高度経済成長期だったのもあるだろう。今に生きる人間からすると、この『影に対して』で、「普通がいい、平凡がいい」と語る父親の、エリート具合はどうだろう!遠藤周作は、「ただ漫然と毎日を生きる〈生活〉と、志高く生きる〈人生〉をよく語っていた」そうだが。甘ちゃんか?
→私は思う。「その2つって、対比するようなものか?」と。ことさら母親を神格化してしまった遠藤さんからすれば、「〈人生〉こそ正しいもの」なんだろうけど、私に言わせりゃ、ここで言う〈生活〉なんて〈人生〉の一部でしかない。志高く持って生きるのに、餓死する阿呆はおるまい?みんな飯食って、寝て、かつ、志高く生きていきたい。少なからず、衣食住の足らない〈人生〉ならば、〈生活〉を意識せずにはいられない、でしょ?
→小説家をめざす学生たち…ピュアすぎんか?〈生活〉を選ぶ人間を下に見始めて、まあ小説家にはなれたとして、私はこの学生たち(=未来の作家さん)の本は読んでも、憧れはしないな。リスペクト出来ないわ。
→就活中の岡崎さんも、「〈アスハルト〉を選んでしまいそう」と言う。何があかんねん。それにしても、しゃべり方がマニアックだな。公務員のくだりとか、この若さの人間がまだ「公務員は安定」とか言ってんの、パラレルワールドかよ、と思う。
→【4.もうひとつの父と子】そりゃもう、周作vs龍之介、てことでしょ?さっき出てたし。執筆(おそらく1966年)当時、龍之介さんは10歳。
→挫折を味わう、遠藤周作。肺結核で肺の片方と、肋骨7本を失う。その体、呼吸とか食事とこ、どういうカンジになるの?
→あ、『沈黙』も『影に対して』も退院後、なんだ。
→なーんだ。遠藤さん、〈生活〉の尊さも理解し始めてんじゃん。ほいでテレビ出たり演劇したり歌ったりしてるんだ。それって、彼の言う〈人生〉を謳歌することが、誰かの大事な〈生活〉を潤わせることになっていて、私が今持ってる感覚と同じじゃん。リスペクト!
→そして変わる「父との関係」。65歳にして…90歳を超え、入院している父上の病院へ。龍之介さんを連れて行った、遠藤周作。「もういいんじゃないか。」ぼそりと呟く、わだかまりエントロピー増大(なくなりはしないし)。そして自らも(1996年、73歳で没)。
→岡崎さん、地元就職できましたか。良かった良かった。でも白饅頭日誌⇩読んだほうがいいわ。

【『白饅頭日誌』→https://note.com/terrakei07/m/mf9008e78083b

→これ、いい番組だなあ!

・『ハートネットTV「はじめましての二人旅」』
→なにこの企画。オモロイ。「ヤンキー君(20)とPLS男性(39)」、「ギャル日本一(19)と視覚障害者女性(37)」、の二組。
→若者は純粋で、なんだかんだ、中高年よりもよっぽどアップデートされてる。障害に配慮はしてくれるけど、それをことさら気にしたりもしないし。
→出会う前まで、どんな障害かはヤンキーもギャルも知らされてなかったみたいだけど。それでいて、相手の障害が気になりすぎて地雷踏む、みたいなのもなさそうで、やっぱ若いってそれだけで凄えんだな、て思う。
→視聴してるこっちも、障害がどうとかより、二組ともただ旅してる姿が楽しそうで、なんかホンワカした。

・『ハートネットTV「教えて!本田先生〜“発達障害”お悩み相談の旅〜」』
妙高高原?!部活の合宿思い出すなあ…(あれは夏だったけど)。
→鈍行列車内でお悩み相談に答えるスタイル!斬新。
→動画見すぎな子に、時間で終わりを決めると切れ目が良くない、と。もしかすると、かんしゃくに繋がる可能性あり?
特別支援学級と通常学級、どちらにも行ける環境も作れたりするんだ。それは耳より。
不登校、「親にとってはスタート」に見えて、「子どもにとっては最終段階」の可能性あり、か。意を決して口にした、のかも。確かにそう。育児ノイローゼで虐待しちゃう親も、どっちかっていうと「ためてためて爆発」してるんだろうしな。
→列車「雪月花」のカッコ良さ、たるや。
→出演の福沢睦弥くん(小6)の進路、本田先生からは「(思春期の接し方)親は引っ込んでろ!」だそうで。中学上がる前から考えんだよね、親って。

・『スポーツ酒場“語り亭”「北京五輪 氷上の戦い」』
→「フィギュアスケート羽生結弦)」、「スピードスケート(小平奈緒)」、「カーリングロコ・ソラーレ)」。30分しかないのであまり興味深いところは無かったな。『スポーツ×ヒューマン』でやりそうなメンバーでもないしね。
→IKKOの「どんだけ〜」とロコ・ソラーレの「そだねー」を同列で語るでない。

・『NHK特集「17年間休まなかった男〜衣笠祥雄の野球人生〜」』
→1986年の本放送。36年前!
→39歳で、連続出場2,000試合。恐ろしいな。それにしても、BGMノリノリじゃのう。
→底抜けに明るい。
→ドラフト制度開始前の選手なんだー。
→妻様の「ペケね(内緒ね)」が時代を感じる。あと、タバコ吸いすぎ。今のスポーツ選手なら、まずやらんよな。
→スランプ、ひと口に言うけど、現代野球ならこのレベルはさすがに記録かかっても2軍行きじゃね?若けりゃ経験として一軍にいさせるのもアリでしょうけど。
→ホテルのせまい部屋でバットを振るでない。
→肩甲骨骨折して全治2週間。…でも試合出るんかい!
→のちの試合でまだホームラン打てるのが恐ろしいよな。
→ちょっとしか出演されてなかったけど、妻様のサポート、全面的なんだろうな…家帰ってくるの、遅いし。

・『NHK特集「甦った男〜投手・村田兆治の挑戦〜」』
→こちらは1985年の本放送。
→で、電車で移動しとる。ファンにもみくちゃに。写真も撮られてる…よくカメラ持ってたな、この男性。スマホどころか「写ルンです」すらあったかどうか…。
→ボロボロの右肘。うわー…あんなに水が溜まるんだ…。手術に踏み切る村田選手。なつかしいな、ジョーブ博士。名前が良いよね!
→復帰後の一勝。ウイニングボールのエピソード。
→今でこそ、1週間登板間隔が空くのなんて、投手を守るのに普通のことだけど、当時は“サンデー兆治”って言われるくらい珍しかったんだな。
→冷泉水ってなんだ。宗教?無農薬野菜使ったり、妻様大変よな…。
→ディレクター、バッターボックスに立たせられる。イジられてんなー。
落合博満!有藤!懐かしい!
→あれ。登板しないんだ。肩のしこり?
→痛み止めの注射だろうか。すげー嫌がるじゃん。さては注射苦手だな?村田さん…。




つながりつながり。