- 作者: 牟田和恵
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2013/06/14
- メディア: 新書
- この商品を含むブログ (14件) を見る
ドラマ『獣になれない私たち』第1話を見て。
セクハラ・パワハラは、領域“外”の人間からすれば明らかなのに、
その領域“内”の人間が行動を起こすのは、極めて稀だ。
◆
周囲の者は、慣れてしまってか、見て見ぬふりだ。
被害者は自分の能力を過小評価して(ここを辞めるとどこへも行けないのでは…などと)、なかなか声を上げない。
加害者は、そもそも気づいていない。自分がハラスメントしている可能性など、ほとんど考えていない。
◆
明日は我が身、ではない。
過去から今日まで「既に我が身」です。
私が過去にいた職場で、おそらく当事者がハラスメントと思っていない例としては、
・上司(男性、独身)が部下(女性、独身)を業務後に食事に誘う
→断らなかった女性が悪いのではありません。上司と部下である時点で「断りづらい」状況なのがもうアウトです。
・上司が部下にメール(ないしはSNSの類)で叱責
→上司側は「早く指摘したい」思いでいっぱいなのでしょうが、テキストではどう取り繕っても部下にはその“親切心”は伝わりません。「メールで」「叱責」の状況がもうアウト。
・先輩社員(男性)が、残業する後輩社員(女性)を心配して(本人から頼まれもしないのに)残業に付き合う
→後輩は一人でしたい仕事があったのかも。先輩側に何の恋愛感情もないとしても、この状況も「断りづらい」のでアウト。
いずれも、加害者側には
「私が主導権を握り、相手を引っ張っていかねばならない」
という気負いがあり、それが知らず知らずのうちに「ハラスメントのシチュエーション」を生んでいました。
とはいえ。
ドラマの今後が楽しみです。
…ってあれ?もう終わっちゃったの?
つながりつながり。