恐怖の記憶

サリン それぞれの証

サリン それぞれの証

先週の『アンナチュラル』で、松重豊さん演じるUDIラボの所長が、

厚労省時代に東日本大震災への対応を経験して、

「人は、たまたま死ぬ」

(のであって、バチが当たって死ぬ、なんてことはないんですよ)と言っていた。

災害での死も、事故での死も、

そう解釈しないと残された側の人間は生きていけないのかもしれない。

でも、殺人によって亡くなった場合は?

◆◆◆

いまから二週間後。三月二十日。

23年前のこの日、私は友人たちとテレビを観ていた。
あの事件の報道を。

当時、この事件で死者が出るとも思わず、ある宗教団体が関係していることも信じていなかった。

もちろん、長野県での事件とつながっているとも思わない。



さらに。

一歩間違えれば、自分もその組織の一員になりかねなかったことも、予想していなかった。


つながりつながり。