『映画劇場「八日目の蝉」(2011年、日本)』

・『映画劇場「八日目の蝉」(2011年、日本)』
→この構成いいよね。序盤、赤ん坊だった“カオル”が、事件後に既に大きく成長して、明らかに何か(恋愛関係?)で深く悩んでいる様子を見せている、とこから始まるの。
→映画では井上真央NHK【ドラマ10】では北乃きい。その成長した“さらわれた”女性(もと赤ん坊)と、“さらった”女性(映画は永作博美、ドラマは檀れい)を、並行して見せられていくあたりが痛々しくてね…。
→実際、赤ん坊連れて逃亡されたら見つけるの難しいよな。赤ん坊の顔なんて区別出来ないし。犯人の目星がついていれば、大人の行動範囲を探れるけど、そうじゃない場合は…。どのみち、あの不倫男の浮気に関しては、どうあっても警察は調べ尽くすわけで。全員グチャグチャやね。
→赤ん坊泣きすぎて、出るはずのない乳をあげようとするシーン、キツすぎるよな。
→元の家に帰ってきたエリナ(攫われ中は、カオル)が、過ごしていた土地の関西弁を実の母に直されるシーン…そのあと発狂する母に、4歳のエリナが「お母さんごめんなさい、お母さんごめんなさい、お母さんごめんなさい…」と連呼するの、現実に私が我が子に施している行為もいくらかあるに違いないと思って焦る。そういう意味でも心を抉(えぐ)られる。
余貴美子さんは、こんな汚げな教祖やら、エロコスチュームの看護師とか、なんでもイケるよな。カメレオン女優。
→妊娠して実家にお金を借りに来るエリナ。ここまで観て思ったが、そもそもなんで産まれて間もない赤ん坊を、エリナの両親は家に置きっぱなしにしてたのだ?現代ならショッピングモールのガチャガチャしたフードコートとかで攫われそうなイメージあるけど。
→色々あって、エンジェルホームから脱出する二人(カオルたち)。向かう先って、エンジェルホームで一緒にしてた仲間の彼女の実家なのかな?
→フェリー乗り場での、別れ。
→吉田羊さん、ここに出てたんや。この10年で大女優の風格…。
→写真館に残る、あのときの家族写真(のネガ)。二人だけの、写真。しかし店主、顔見て、20年前の子だとよう分かりよったな〜。
→私としては、あのフェリー乗り場の“セリフ”を、キーワードとして終盤まで引っぱる「ドラマ版」の方が好み、かな。