生活保護受給者Nの繰り言(その4)

子どもの身分証が欲しい“きっかけ”は、県内図書館での「利用カード」。




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家族でよく図書館に行く。

情操教育がどうの、という以前に、生活保護受給者は書籍代を捻出するのは困難で、年間100〜200冊は読む人間からすると、図書館は必須。

ウチの子も、字は読めないまでも、行く度に借りたがる。

が、私自身が借りられる上限いっぱい借りるので、子どもには時々しか借りてあげられなかった。


図書館の職員とも仲良くなり、彼らからも「保険証やマイナンバーカードがあれば、お子さんの利用カード作れますよ!」と熱心に勧められていた。が、頑なにお茶をにごす私。



子どもの「利用カード」を作らない理由は1つ。

生活保護受給者であることを、まだ公にしたくないからだ。


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昔よりも情報は広がり、偏見は減ったかもしれない。

でも、(生活保護への)メディアのバッシング報道や、福祉事務所のアピール不足(実は申請は誰でも可能、とか)により、

無知な方々は、身近な生活保護受給者に冷たく、しかも監視の目を向けてくる(監視を推進する自治体すらある)。

その恐怖は大きい。甚大なストレスだ。


何より、子どもが仲良くしている図書館職員が、「可哀想」という目を向けてくるのも、

昼間に図書館に行ったときに「あの家は生活保護だから」という目で自分たちを見てくることも、

それを想像するのも不快。

今までと対応が変わる職員もいるだろう。

(つづく)