ある生活保護受給者の手記(「業火」)

(続き。この物語はフィクションです)
診療所への電話は、かなり勇気が要ったが、なんとか「(生活保護だからと)実費なければ門前払い」ではないことは確認できた。

ただ、電話の対応者に

あくまで「救急は例外なので」と、昨日の眼科の受付の対応は、自然なものであることは強調された。

……
なぜだろう。
モヤモヤとイヤな気分が残る。

◆◆◆◆◆◆

そして診察。ドクター(眼科)に、なぜもっと早く医者に行かなかったかと問われた。

“目の充血が緊急とは思えなかった”“福祉事務所の指示のせいで、診察拒否(に近い扱いを)された”件を伝えたが、返ってきた言葉は、

公費で医者にかかるなら、多少の手間はしょーがないでしょ

私は、かろうじて

「……イヤ………(違うでしょ、という顔しながら)???」

と首をかしげるのがやっと…。それでも、モヤモヤしていた違和感の正体が、おぼろげながら見えてきた。

(続く)